委託先への衛生指導|商工給食【福島県郡山市】委託先への衛生指導|商工給食【福島県郡山市】

学校給食センター安全衛生講習会報告

株式会社 商工給食

講習内容

  1. 平成20年7月10日一部改訂の学校給食衛生管理の基準に基づく安全衛生指導、及び平成20年6月18日一部改訂の大量調理施設衛生管理マニュアルに基づく安全衛生指導
  2. リーダー・サブリーダーの役割及び係り役割の確認
  3. その他

講習1

 学校給食衛生管理の基準の新旧対照表による内容確認を行いました。食品の購入時に、保護者の意見を尊重と明記されたことや、原材料及び加工食品についてと記載され、生産履歴等の提出と追記されたことには、農薬問題や産地偽装の影響が色濃く投影されていると思われます。


 食品の選定の際も、消費期限表示や販売業者の名称や所在地、使用原材料、保存方法等と記載し、より具体性を持たせました。検収の方法においては、箱や袋の汚れや破れ等と明記し、まず外箱は汚れていたら、そのまま受け取らず疑うように指示しました。また同一納品時に、別ロットの製品が納入されるケースもあるため、充分に注意するよう指示しました。検査結果の保存期間を1年間と明記しました。


 検食の方法においては、摂食開始時間の30分前までと明記されました。文部科学省への報告では、その他学校給食による健康被害の集団的発生またはそのおそれがある場合と明記され、多岐に渡るケースを想定していることがわかります。


 続いて、大量調理施設衛生管理マニュアルの新旧対照表による内容確認を行いました。中心温度は、各校とも栄養士さんより、85℃より高めの指示が出ている時もあり、適宜適切な処理がなされていると思います。


 二次汚染の防止の中で、手洗いをしっかりと2回の指示があります。手荒れの問題をクリアしながら、守っていかなければなりません。センターでも、2回の手洗いを確実に実行しています、とのことです。


 また、必要に応じ10月から3月にはノロウイルスの検査を含めることが望ましいと明記されていることを確認しました。加熱調理食品の中心温度及び加熱時間の記録マニュアルにおいて3点以上測定し、それぞれの中心温度を記録するように変わった点を確認しました。この記載は、両施設とも守られておりました。栄養士さん及び教育委員会さんの指示に確実に従いたいと思います。


 次に、学校給食衛生管理の基準を改めて確認していきました。総則を確認しました。調理場内を別紙1の「汚染作業区域と非汚染作業区域の区分の基準」により、汚染区域と非汚染区域と分けて、再確認しました。食品の保管庫は、汚染作業区域になりますので、入室・退室時の衛生チェックに注意するように話しました。


 施設により差がありますが、エアカーテンを実際に使用する際は、30秒やらないと汚れがとれないなど、他施設の話をしました。給水栓はレバー式が望ましいのですが、各施設差があります。在るハード設備に合わせていくしかありませんので、蛇口式のある場合には、蛇口を最後に丁寧に洗うように指示しました。


 排水溝も、丁寧に掃除をされております。作業状況に合わせて、指示通り実施していきたいとのことです。廃棄物の保管場所は、ふた付きの廃棄用という記載ですが、各施設適合しています。


 ドライシステムの施設においては、床に水を使わない発想のため、水を使う掃除がしにくくなっています。当初と変わって、保健所は、床に水を使った掃除もして良いとなりました。その代わりに、水を完全に切って下さいとの指示です。各施設、掃除状況が異なります。指示に従い、実行して下さい、と話しました。


 調理用機器・器具類においては、下処理用、調理用、加熱調理済食品用等調理の過程ごとに区分されていることを確認しました。また、肉・魚で汚染された器具は、洗浄作業時の最後に洗っていることを確認しました。


 食缶・食器を洗浄するシンクと調理用シンクは共用しないことを確認しました。加熱調理後冷却した食品は、常温放置せず、適正な温度管理に努めなければなりません。冷却器を使い、適切に冷やされていることを聞きました。20℃を越すと、菌の増殖が一段と進むため、注意が必要ですと、話しました。


 手洗いの大切さは、充分に確認しております。ところが、これと二律背反することとして、手荒れが生じます。お湯を使うため、てきめんです。作業終了後、手指の保湿剤を使い、手荒れ防止に努めるよう、指示しました。また、カットバンを使用しますと、必ず黄色ブドウ球菌が発生しますし、異物混入の原因になります。使用はなるべく避けるべきですし、使用の際は、一日手袋の使用を指示しました。また、作業毎に手袋を交換する際に、カットバンを紛失しないよう、気をつけて下さいと注意しました。


 冷蔵庫・冷凍庫の温度管理ですが、冷蔵庫は5℃以下を求められるため、設定は4℃以下にすべきですし、冷凍庫は−20℃以下ですので、設定は−22℃以下にすべきかという話をしました。フィルターの掃除をまめにすることが、機器を健全に保つもとだと思います。


 給食施設内の環境ですが、両施設とも、温度・湿度は健全な状態と思われます。各町村において、かなりの落差が生じているのが事実で、町は非常に良い施設であると思いました。


 学校給食調理員の被服の洗濯ですが、両施設とも施設内で洗濯しており、健全と思います。学校給食調理員の作業時の留意点では、清潔を保つ大事さを確認しました。エプロンや履き物を作業区分ごとに色分けし、種類も変えて行っていることを確認しました。


 また、手洗いの重要性を再確認しました。区分を変わることに手を洗い、生の食肉類等に触れる場合、手袋の使用を再確認しました。二次感染における食虫毒においては、手の汚れからが60%、食品からは40%という統計を話し、手洗いの大事さを訴えました。


 食品の保管ですが、牛乳においては10℃以下での温度管理が求められていることを話しました。調理過程においてですが、和え物等において、一度加熱した食品を冷やす場合、冷却器がない場合には、冷蔵庫に入れる前に、できるだけ水温の低い流水で十分に冷却した後に、入れるようにしている他施設の話をしました。しかし、その際には残留塩素を測定してからです。ちなみに、生野菜の使用の際は、酢酸溶液に10分間つけてから充分に流水で水洗いすると使用可能ですと、話しました。


 原材料の保存においては、卵は全部を割卵し混合したものから50g程度採取するよう確認すると共に、専用エプロンの使用と手袋の使用を確認しました。


講習2

 リーダーの大きな役割として、全体への気配り、及び栄養士からの指示の係員への徹底等々、いろいろ大変なことが多いですが、適切な対応をお願いしたい旨、申し上げました。
 サブリーダーにおいては、リーダーの補助、課員への指示・補助と、全体の潤滑油となって欲しい旨、話しました。
 各課員も、上からの指示を守り、安全で衛生的な職場環境の維持に努力して欲しい旨、話しました。
 合わせて、他の人のやっている仕事をまったくの他人事にせず、お互いに助け合いながら、仕事を進めて欲しいと、要望しました。


講習3

 困っている点があれば、速やかに連絡いただきたい旨、連絡しました。